たとえば山では、知らない人同士でも、自然と挨拶を交わします。

それはきっと、同じ目的地を目指し、同じ道を歩き、同じ空気を吸っているから。

アクアイグニスが大切にしているのは、そうした“共有”の中にある心地よさです。

それぞれが自分の時間を楽しみながら、誰かと空間を分け合っている感覚。

私たちがつくりたいのは、ただの施設ではありません。

人と人とのあいだに、心地よい関係が生まれるコミュニティです。

お客さま同士が自然と言葉を交わす。知らない人にも少しやさしくなれる。

そんな空気を生み出すことこそが、私たちの仕事なのです。

空間やデザインは、そのきっかけにすぎません。

だからこそ、アクアイグニスは体験にこだわります。

ただ便利で快適なだけではなく、

一人ひとりの “また来たくなる” が生まれる場所を目指して。

そのために私たちは、お客さま一人ひとりの心地よさに向き合い、

空間や時間のあり方を常に問い続ける、ホスピタリティデザイナーでありたい。

そして、スタッフにとっても、心から満たされる場所であってほしいのです。

なぜなら、誰かを幸せにする人は、その人自身も幸せであると思うから。

小さな町に、一軒のホテルができたとします。

それは、宿泊の場である以上に、地域の食や文化を伝える拠点となります。

一つの施設がきっかけとなり、そこに人が集まり、地域に活気がうまれる。

私たちが目指しているのは、建物をつくることではなく、

町そのものをふたたび動かすことです。

観光地として名を知られた場所だけでなく、見過ごされている地方の町や村にこそ、

まだ知られていない美しい景色や、豊かな食文化、そして魅力的な人々がいます。

私たちは、そうした地域の力を引き出し、新しい価値を生む拠点をつくりたい。

大規模なリゾートであっても、小さなオーベルジュであっても、

大切なのは規模ではなく、その土地に合ったかたちで未来を描き出すこと。

だからこそ、アクアイグニスは地域と共に考え、共に動きます。

行政や企業、そして地域の人々と手を携え、町を描いていく。

開発を通じて、地域資源を未来につないでいくことが、

私たちの果たすべき役割だと考えています。